検査説明

知能検査をアセスメントとして行う理由

知能検査は知的能力をはかるものですが、物事の捉え方、意図理解、説明の仕方、言葉のコミュニケーション、視覚情報と聴覚情報の得手不得手、注意の配分等多くの特徴が分かり、普段の生活や集団、仕事の中での困りごとのへの対応のヒントになります。

WISC-V(ウイスク-ファイブ)

ウェクスラー児童用知能検査WISCの最新日本版。
特定の認知領域の知的機能を表す5つの主要指標得点と全般的な知能を表す合成得点(FSIQ)を算出します。
・言語理解指標(VCI:言葉を聞いて考える・理解する・表現する力、学習した知識、社会的な知識)
・視空間指標(VSI:視覚情報の理解操作、視覚的な空間認識能力)
・流動性推理指標(FRI:論理的思考力、抽象的な推論)
・ワーキングメモリー指標(WMI:聴覚情報や視覚情報を一時的に記憶して操作する力)
・処理速度指標(PSI:視覚情報を正確に把握・記憶、素早く筆記処理する力、目と手の協応の力)

数値以外の全ての指標の課題の取り組み・でき方の様子から、数値には表れにくい本人の得手・不得手の把握、言語指示の聞き取り・理解、注意の保持や衝動性、コミュニケーションの特徴など様々な情報を得ることができます。

 

 WAIS-IV(ウエイスーフォー)
ウェクスラー成人知能検査WAISの最新日本版。
対象年齢:16歳0か月〜90歳11か月。
特定の認知領域の知的機能を表す4つの合成得点と全般的な知能を表す合成得点(FSIQ)を算出します。
・言語理解指標(VCI:言葉を聞いて考える・理解する・表現する力、学習した知識、社会的な知識)
・知覚推理指標(PRI:視覚情報を把握し、推理・思考する力、空間認知、視覚と運動の協応)
・ワーキングメモリー指標(WMI::聴覚情報を一時的に記憶し頭の中で操作する力)
・処理速度指標(PSI:視覚情報を正確に把握・記憶、素早く筆記処理する力、目と手の協応の力)

数値以外の全ての指標の課題の取り組みの様子から、数値には表れにくい本人の得手・不得手の把握、言語指示の聞き取り・理解、注意の保持や衝動性、コミュニケーションの特徴など様々な情報を得ることができます。
 
日本版K-ABCⅡ(認知総合尺度)
認知総合尺度は,全般的な認知処理能力(新しい知識や技能を獲得していく時に必要となる基礎的な力)を示しています。
結果の数値は、知能検査との相関性が高くウエクスラー式知能検査の全検査IQに相当すると言われています。
※この検査は、言葉で回答・説明することが無いため、生活や学習での不都合が表れにくかったり、全検査IQより高い数値がでる場合があります。まだ知能検査を受けたことが無い方は、知能検査を先に受けられることをお勧めしています。

継次尺度:連続した情報を1つずつ順に処理する力
同時尺度:複数の視覚的な情報をまとめて全体として捉え処理する力
計画尺度:問題を解決するための方略を立てて実行し、遂行、フィードバックする力
学習尺度:新しい情報を効率的に学習し、保持していく力
数値以外の全ての指標の課題の取り組みの様子から、数値には表れにくい本人の得手・不得手の把握、言語指示の聞き取り・理解、注意の保持や衝動性、コミュニケーションの特徴など様々な情報を得ることができます。

日本版K-ABCⅡ(習得総合尺度)
語彙,読み,書き,算数の領域の総合的な力をはかります。
読み・書き・計算等の学習でお困りの方に実施しています。

語彙尺度:獲得している言葉(語彙)の量や理解についての力
読み尺度:文字を読む、文章を読解する力
書き尺度:文字の書き方や文章を作成する力
算数尺度:計算能力や数的な処理能力

視線の使い方や筆記用具の操作なども併せてみていきます。
学習に集中できない、宿題をなかなかしない、時間がかかる、毎回教えないといけないなどの不都合がある場合に学習の基本の読み・書き・計算で困っている場合があります。
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田中ビネー知能検査Ⅵ
日本を代表する個別式の知能検査として、就学相談・教育相談・特別支援教育・手帳半手等の様々な分野で幅広く利用されています。
最新版。
IQについては、知能の発達状態を集団の中での相対的な位置づけとして示す「偏差知能指数(DIQ)」を主要な指標とします。
精神年齢と偏差知能指数(DIQ)を算出します。
言葉の課題、数や算数の課題、聞き取り、視覚情報の操作、模写、目と手の協応など様々な課題から得意と苦手を把握します。
検査課題全般の取り組みから、本人の得手不得手、コミュニケーションの特徴、言語指示の聞き取りや理解、注意の保持や衝動性、手先の巧緻性などの情報を得ることができます。
Vineland™-II 適応行動尺度(ヴァインランド-ツー)
0歳0カ月〜92歳11カ月の方の適応行動(個人的、または社会的に必要な日常活動の能力:コミュニケーション、日常生活スキル、社会性、運動スキル、不適応行動)を評価する検査です。
普段の生活の行動を評価して、支援をどのようにしていくかに活用していきます。
この検査は、本人の同席はない状態で、対象者の様子をよく知っている回答者(保護者や介護者など)に半構造化面接を行います。
知的に遅れが無くても適応行動が低いと集団や生活での活動が困難になります。一方では、知的能力が低い場合でも社会生活をうまく送れている方もいます。知的能力(IQ)や学習面の評価だけでは、生活、集団、就労での困りごとが把握しにくくなります。
標準得点で相対的な評価を行うとともに,「強みと弱み」「対比較」等で個人内差を把握できます。障害の特性を無くすのではなく、強みと弱みを把握して生活への適応能力を高めていくことが大切になります。
適応行動は、個別支援計画の立案のほか、支援効果の評価など幅広い分野で活用することができます。

 

BWAP2(Becker Work Adjustment Profile2)職業適応プロフィール)
BWAP2は、国際的にも信頼性が高い障害を持つ方の就労スキルを評価できるツールです。
12歳から成人までの方を対象にしており、学校・職場。作業所など多様な現場で活用可能です。
この検査は、ハードスキル(作業能力)だけではなくソフトスキル(身だしなみや時間管理、人とのコミュニケーション能力など)が把握できるという特長があります。
就労では、ハードスキルも大切ですが、特に発達の特性を持つ方はソフトスキル面での困りごとが多くみられます。
ソフトスキルの評価項目を多くし、発達障害の特性を持つ方の就労上の困りごとに、具体的な支援や、適した職場環境づくりを行うことができます。
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